「実りある人生」という言葉でイメージする事は、人それぞれかと思います。将来への夢や希望、また既に事を成して来た人にとっては、その生き様の振り返りかも知れません。
　しかし、何を以て「実りある」という事になるのでしょうか？欲しいものを買う、大金を得る、更には昇進など栄達を実現する、という事を思い浮かべ、生存欲求を充足させる事のみが、その主たる目的となってしまっているのは、何か物足りないものを感じます。
　言うまでもなく、人が生きていく上で必須なのは、生存し続けて行くための「糧」を得ることです。そのために人は額に汗して働くのは当然のことですが、それらの充足が得られた後も、更にそれを目標にして邁進するのは如何なものでしょうか？
　「倉廩満ちて礼節を知り、衣食足れば即ち栄辱を知る」という言葉の様に、ひとまずの「糧」が得られれば、礼節や栄辱、即ち人が人らしく在るために、自分自身を高めていく、そんな姿勢を取っている人に共感を覚えます。逆に、そうではない人と接するとき、辟易としたものを感じたことがある方も多いのではないかと思います。
　どの様な価値観を持ち、人生を送るかはそれぞれ自由な選択に任せられています。折角自分自身で選択できるのであれば、自分の理想を高邁に掲げ、その理想に近づくべく日々の生活を目的、目標のあるものとしていければ、充実した人生を過ごすことが出来るのではないでしょうか？
　仕事においても、同じ働くのであれば、無目的で日々の中に埋没するのではなく、自分の目標と会社の目標を同じく出来るような、そんな価値観が得られれば仕事も充実し、より実り多い人生に繋がっていくのではないかと思います。
　その様な信念を持って行動し、花も咲き、実も実る人生を送れるような仕事の選択が出来る今年でありたいと願っています。